Article Title
基準価額動向と今後の運用方針
2020/03/25

Share

Line

LinkedIn

URLをコピー


概要

新型コロナウイルス感染拡大が長引くとの懸念を背景に世界の株式市場は急落し、その後各国の政策の発動を受けて株式市場は大幅反発するなど、金融市場は市場の不透明感の高まりから価格変動が大きくなっており、今後も市場が大きく下落する可能性もあり、当面慎重な姿勢が必要と考えます。一方、感染拡大が落ち着き、主要国の政策が評価された場合には市場が急反発する可能性もあります。こうした局面ではより銘柄を厳選し、より慎重な運用を行ってまいります。



Article Body Text

新型コロナウイルス感染拡大を背景に市場は続落し、世界株式も大きく下落

世界の株式市場(MSCI世界株価指数、現地通貨ベース)は、新型コロナウイルスの感染拡大が世界経済の成長を抑制するとの見方が強まり、企業業績にもマイナスの影響が懸念されることなどから2020年2月19日をピークに急落しました。また、リスク回避の動きから円高が進行し、米国10年国債利回りは一時0.4%を割り込み過去最低値を更新しました。

その後、米国議会が新型コロナウイルス景気対策法案で合意間近との期待が広がり、株式市場は大幅反発するなど、金融市場は市場の不透明感の高まりから価格変動が大きくなっています。

こうした市場全体の流れを受けて、当ファンドも年初来のマイナス幅が大きくなっています。

今後の運用方針

「嵐の目」の中に置かれると(長期の)視点を見失いがちですが、ファンドの投資戦略は、これまでにも、2008年や2014年、直近では2018年第4四半期の動揺時と同様のパフォーマンスを経験しています。小型株市場は、景気循環のいずれの局面においても、最も魅力的なリスク・リターン特性を見出すことの出来る市場でした。

ファンドのバリュエーション(基準)が示唆しているのは、(市場の動揺時に債券の代替とみなされる)(過去の)優良銘柄の多くが、ファンドのリターン目標を達成していないということです。その結果、相対的に良好なリスク・リターン特性が見られたのが、事業再生あるいは黒字転換を果たしつつ、長期的な高成長が見込まれる企業だったのです。資金調達面で「リスクが高い」とみなされる企業あるいは最終市場が足元の「イベント」に左右されがちな企業、またはその両方の特性を有する企業の株式のすべてが、大きく売り込まれる結果となっています。

運用チームは、個々の投資の見直し、即ち、投資の前提および投資家の懸念を生む特性の徹底的な再評価、を行っていますが、株価の下落幅は、大方の場合、ファンダメンタルズの悪化の程度と釣り合わない程大きいと考えます。ファンドの上値余地の中央値は60%超と、2011年の欧州債務危機時以来、最も高い水準にあると考えられ、今後の高いリターンが期待されます。




実際のところ、長期的に高い成長が見込まれ、財務基盤が堅固でありながら大きく売り込まれた銘柄の新規組入れあるいは保有銘柄の買増しの好機が散見されます。殆どの銘柄がチームの買入候補銘柄リストに掲載されていたため、株価の下げに乗じて迅速な買いが可能となりました。その結果、世界の市場に先んじて下落に転じたアジア市場を中心に売買回転率が上昇しています。

残念なことに、幾つかの案件については、投資判断を誤りました。極めて限定的ではあるものの、新型コロナウイルスの感染が拡大するにつれて自国市場で予想される動揺を乗り切ることが出来そうにないことが判明しつつある企業(上述のシネワールド(英国)等)にも投資を行いました。とはいえ、足元の状況は、特定の最終市場にとっては「正常な」景気後退(リセッション)局面の範囲を大きく逸脱した例外的な状況です。世界の広い地域でストレスが増し続ける状況では、債権者の権利放棄あるいは政府の支援のいずれかが得られるものと思われます。とはいえ、自社の運営が、一部、制御不能な企業(の株式)については、現時点では買い増しを控えています。取引相手が足元の異常な事業要件を一部受け入れることが判明した企業の株式の多くは、足元のバリュエーションの数倍の価値を有することになると考えます。

金融市場の不透明感が高まるなか、今後も市場が大きく下落する可能性もあり、当面慎重な姿勢が必要と考えます。一方、感染拡大が落ち着き、主要国政策が評価された場合には市場が急反発する可能性もあります。こうした局面ではより銘柄を厳選し、より慎重な運用を行ってまいります。



●当資料はピクテ・ジャパン株式会社が作成した販売用資料であり、金融商品取引法に基づく開示書類ではありません。取得の申込みにあたっては、販売会社よりお渡しする最新の投資信託説明書(交付目論見書)等の内容を必ずご確認の上、ご自身でご判断ください。
●投資信託は、値動きのある有価証券等(外貨建資産に投資する場合は、為替変動リスクもあります)に投資いたしますので、基準価額は変動します。したがって、投資者の皆さまの投資元本が保証されているものではなく、基準価額の下落により、損失を被り、投資元本を割り込むことがあります。
●運用による損益は、すべて投資者の皆さまに帰属します。
●当資料に記載された過去の実績は、将来の運用成果等を示唆あるいは保証するものではありません。
●当資料は信頼できると考えられる情報に基づき作成されていますが、その正確性、完全性、使用目的への適合性を保証するものではありません。
●当資料中に示された情報等は、作成日現在のものであり、事前の連絡なしに変更されることがあります。
●投資信託は預金等ではなく元本および利回りの保証はありません。
●投資信託は、預金や保険契約と異なり、預金保険機構・保険契約者保護機構の保護の対象ではありません。
●登録金融機関でご購入いただいた投資信託は、投資者保護基金の対象とはなりません。
●当資料に掲載されているいかなる情報も、法務、会計、税務、経営、投資その他に係る助言を構成するものではありません。

お申込みにあたっては、交付目論見書等を必ずご確認の上、ご自身でご判断下さい。
投資リスク、手続き・手数料等については以下の各ファンド詳細ページの投資信託説明書(交付目論見書)をご確認ください。

ピクテ欧州ファンド Aコース(限定為替ヘッジ)

MSCI指数は、MSCIが開発した指数です。同指数に対する著作権、知的所有権その他一切の権利はMSCIに帰属します。またMSCIは、同指数の内容を変更する権利および公表を停止する権利を有しています。



関連記事


日付 タイトル タグ
もっと見る