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改めて考える金の魅力
2020/09/16

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概要

金価格は2020年8月に1トロイオンス=2,000米ドルを突破し、現在も高値圏で推移しています。世界経済の先行き不透明感が高まり、債券利回りが大きく低下する環境下、改めて金の魅力について考えてみたいと思います。



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史上最高値を付けた金

2020年8月5日、ロンドン地金市場協会(LBMA)が公表する金価格は、はじめて2,000米ドル(1トロイオンスあたり)を突破し史上最高値を更新、現在も1,900米ドル台後半での推移となっています(図表1参照)。

歴史が示す 金は最強の“通貨”

金が通貨としての側面を持つ資産であることへの理解は、金の基本的な価値を考える上で重要です。

金と主要通貨の相対価値を遡ると、金に対する通貨の価値が大きく下落した局面が数回あった(図表2参照)一方で、金はその価値を維持し、圧倒的な「価値貯蔵」力を見せてきました。金利を考慮しないと仮定すれば、歴史は「金が最強の通貨」である、ということを示していると考えられます。

低金利環境は金相場の追い風に

金はそのものに価値がある資産であり、利子や配当がありません。そのため、金利水準が高い局面では金が不利になる一方、金利水準が低い局面では金の魅力が相対的に高まります。
リーマン・ショック以降、各国中央銀行が大量の流動性を供給し、足元でも、新型コロナウイルス問題に対処するため、米国でも量的緩和を強化せざるを得ない状況にあります。これまで経済的、政治的な理由から大量に供給される各国通貨に対し、その希少性の高さが金の相対的な価値を高めてきました。今後もこうした流動性拡大がさらに通貨価値を押し下げ、金の価値を高めていくと期待されます。

当面続くとみられる低金利環境

現在、連邦準備制度理事会(FRB)が量的緩和政策、ゼロ金利政策を再開させている上、パウエルFRB議長は、足元でゼロ金利政策の維持が「数年単位になるだろう」と述べています。現在と似た環境としては2008年の金融危機時が挙げられます。FRBが量的緩和政策、ゼロ金利政策に踏み切った以降は、金の上昇の勢いが強まる展開となっており、今後の金価格の動きが注目されます。


分散投資先として注目される金

通貨の価値の下落に備える準備資産としてのほか、新たな分散投資先として金が注目されています。
世界の主要国の国債利回りがほぼゼロとなった今、先進国の国債にはリターンを生み出す力が大きく失われてしまったと考えられます。
また、長期目線で将来さらなる通貨価値の下落やインフレが引き起こされるリスクを考えた場合、それらのリスクに備える方法として、従来型の株式と債券の組み合わせから、株式と金の組み合わせを基本とする資産運用のあり方も考えていく必要があると考えられます。
*将来的には金利水準にあわせて資産運用の基本の比率は変更するべきであるとピクテは考えています。

ヘッジ資産として重要性が増す“金”

日本の投資家に馴染みのあるリスク分散先として「日本国債」が挙げられます。日本国債の組入れは資産全体の値動きを安定化させる効果はあるものの、足元では、金利収入も値上がり益も大きくは期待しにくい状況にあります。
その債券の代替として注目されるのが金です。金は主要資産に対し、相関係数は0(ゼロ)に近い値となっており、双方の値動きに関連性がほとんどありません(図表5参照)。



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