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2024年6月の新興国株式市場
2024/07/04

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概要

6月の新興国株式市場(現地通貨ベース)は月間で上昇となりました。主要国別の市場動向、今後の見通しについてご紹介いたします。
※記載内容はすべて海外市場の月末1営業日前ベースでのコメントになります。



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新興国株式市場は、月初に発表された中国の民間による製造業景況指数が予想以上に良好な内容であったことや、5月の米消費者物価指数(CPI)の伸びの鈍化を受けて米国のインフレ懸念が後退したことなどが好感され、月半ばにかけて上昇基調となりました。また、米国の半導体をはじめとしたハイテク株高なども追い風となりました。月後半には、米ハイテク株が反落したことに加えて、予想を下回る経済指標の発表を受けて中国の景気回復に対する懸念が再燃したことなどが相場の重荷となりましたが、月間では前月末比で上昇を維持しました。

(国別、セクター別動向)

国別では、台湾と韓国は、米ハイテク株高の流れを受けて主力の情報技術セクターを中心に相対的に上昇率が大きくなりました。インドは、総選挙で、モディ首相率いる与党インド人民党が議席を大きく減らし、単独では過半数を失うという予想外の結果となったことを受けて大幅下落となる局面もありましたが、その後、与党連合「国民民主同盟」を構成する2党がモディ政権への支持を表明し、3期目となるモディ政権の発足に至ったことなどを受けて安心感が広がったことから上昇に転じ、月間でも上昇となりました。南アフリカは、総選挙で与党アフリカ民族会議(ANC)が過半数割れとなったことを受けて政局不安が高まり大幅下落となる局面もありましたが、その後、挙国一致内閣の樹立により市場に友好的な政策が期待できるとの見方が強まり、大きく反発しました。ブラジルは、鉄鉱石価格の下落を受けて主力の素材銘柄が低調となったことなどが相場の重荷となり、相対的に低調な推移となりました。中国は、月半ば以降、予想を下回る経済指標の発表が相次ぎ、景気回復に対する懸念が再燃したことなどを受けて下落しました。

セクター別(現地通貨ベース)では、情報技術の上昇率が相対的に大きくなったほか、金融やヘルスケアなども上昇しました。一方、素材、不動産、一般消費財・サービスなどは下落となりました。


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