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- iTrustロボ|2024年5月の運用状況と今後の見通し
● 当ファンドの基準価額は2024年5月月間で+0.73%の上昇
● 当ファンドが投資するロボティクス関連株式においては、今後も中長期的な高い成長期待が継続すると考える
当ファンドは、AI(人工知能)関連銘柄を含むロボティクス関連企業に投資
当ファンドでは、AI(人工知能)関連銘柄を含むロボティクス関連企業を投資対象としており、大きく分けて、①基盤技術関連、②消費者向けサービス&アプリケーション関連、③自動化関連の各分野注の銘柄に投資しています。業種でみると、半導体・半導体製造装置やソフトウェアなど情報技術セクターの保有比率が高くなっています。
AIは、高度な自動化・ロボット化ソリューションの開発に不可欠な技術となっています。AIの進化によって、高度な演算とデータ処理能力が求められ、大容量の記憶や処理用の半導体が必要とされるため、半導体需要は増加すると考えられます。またソフトウェアは、家庭においても産業界においても自動化の進展をもたらすなど、効率性や生産性を向上させるとみられます。
注 ①基盤技術関連とは、ロボットが物体を把握したり、作業工程を進めたり、コミュニケーションを行うために必要なテクノロジーを供給している銘柄群を指します。②消費者向けサービス&アプリケーション関連とは、消費者やサービス業向けのアプリケーションの開発を目的としたロボットや自動化技術の開発を行っている銘柄群を指します。③自動化関連とは、次世代の自動化技術を開発している銘柄群を指します。
2024年5月の運用状況
当ファンドの基準価額は、2024年5月月間で+0.73%上昇となり、同期間の先進国株式(配当込み、円換算)の+2.32%を小幅に下回るパフォーマンスとなりました。良好な業績発表を受け、エヌビディア(米国)やアドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)(米国)をはじめとした半導体関連銘柄が上昇しました。一方で、顧客によるソフトウェアへの支出の厳格化などが影響しセールスフォース(米国)などのソフトウェア関連銘柄などが下落したことが、マイナス要因となりました。各分野の詳細に関しては以下の通りです。
・基盤技術関連
基盤技術関連分野は、データセンターによる AI 半導体に対する需要の高まりと、同分野の企業の価格決定力の高さなどが評価され、プラスに寄与しました。また2024年第 1 四半期の決算では、いくつかの半導体関連企業が在庫調整フェーズが終了に近づいていることに言及し、自動車向けおよび産業用半導体市場にとって明るい見通しが示されました。
2024年5月、エヌビディアの決算では、主にAIに用いられる画像処理半導体(GPU)需要の急増などにより売上および利益が市場予想を上回りました。同社は価格決定力の高さと継続的な研究開発投資により、コンピューティング、ネットワーキング、ソフトウェアを含むフルスタックのソリューションを提供できる唯一のプロバイダーであり続けています。運用チームは、同社のデータセンター向けの売上が、加速するAI開発・採用の恩恵を受けるとみています。また、自動運転やソブリンAI(国家が自国のインフラ、データ、ネットワークなどを用いて自国のためにAIを開発、運用する能力)などの分野においてAIの活用が進むことで、より高い成長を遂げる可能性があると考えています。
・自動化関連
自動化関連分野は、ウェハー製造設備への支出の回復が見込まれることにより恩恵を受けたファクトリーオートメーション(生産自動化)関連企業によってけん引されました。産業用ロボット関連企業は、需要安定化の兆候を示し、業績の改善がみられました。一方で、ビジネス・プロセス・オートメーション関連企業は、顧客によるソフトウェアへの支出の厳格化などが影響したことで、2024年第1四半期決算はまちまちとなりました。
・消費者向けサービス&アプリケーション関連
消費者向けサービス&アプリケーション関連分野は、アルファベット(米国)の良好な業績にけん引されました。アルファベットは、2024年第 1四半期の業績が非常に好調であり、生成AI領域において同社が優位な立ち位置にあることを裏付けました。同社の経営陣は、生成AI が検索エンジン市場でのビジネス機会を拡大すると確信しており、加えてコスト削減策によって利益率の向上も実現しています。さらに運用チームでは、自動運転やヘルスケアといった多角化した事業への取り組みによって、当ファンドにとって同社の貢献がさらに大きくなるものと予想しています。
今後の見通しと注目点-中長期的な高い成長期待は継続
世界経済は、米国については経済の底堅さが確認されており、企業は引き続き成長軌道にありますが、これまでの金利上昇が、インフレ抑制に寄与している一方で、消費を抑える要因となり、先行きには不透明な要素が存在している状況にあります。AIは新たな設備投資サイクルの原動力となり、AIによる新技術への移行が中期的な収益創出と利益拡大に寄与すると予想される一方、電気自動車(EV)は現在厳しい状態にあり、投資家は中国の大幅な需要回復に期待しているところです。短期的には、市場参加者は引き続き世界各国の長期金利の動向や利下げの可能性、地政学的緊張の高まりなどに注目しており、マクロ環境が脆弱になる可能性もあると見ています。
このような環境の中で、AI関連銘柄を含むロボティクス関連企業は少子高齢化を背景とした様々な社会的ニーズの高まりや技術革新などにより、中長期的に高い成長が期待されています。特に競争力のあるテクノロジーを有している企業は、良好なファンダメンタルズを反映し、長期的なパフォーマンスは相対的に堅調であると考えます。また今後、M&A(合併・買収)が増加する可能性があると見ており、その巧拙によって勝ち組と負け組がより明確になると考えています。
引き続き当ファンドは、ロボティクス関連分野で相対的にファンダメンタルズが健全で、安定したビジネスモデルを有する企業に注目していきます。
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